Dale Geesey (シニア・パートナー、 SynExi)
Dr. Chuck Lynch (シニア・パートナー、 SynExi)
はじめに
5月は、米国政府機関(United States Governments: USG)のIPv6関連イベントが目白押しとなりそうだ。今年に入ってすでにいくつかイベントが開かれたが、ここへ来て、IPv6に関する情報や対策を求める声がかつてないほど高まっている。USGのIPv6移行における最初の大きな節目(IPv6導入目標時期)が、2008年6月と間近に迫っている状況を考えれば、驚くにはあたらない。もう1つの要因は政府の予算サイクルだ。各政府機関は目下、次の予算提出へ向けて準備中のため、2009会計年度予算に盛り込むIPv6関連費用について、見通しや計画を立てる上で役立つ情報はすべて集めておく必要がある。
そこで、5月の特に注目すべき動きをいくつか紹介しよう。
「NISTによるIPv6テスト会議」(NIST IPv6 Testing Meeting)
2007年5月4日。米国家標準技術局(NIST)による会議。
「インターネット・プロトコル・バージョン・シックス(Internet Protocol version six: IPv6)のための適切かつ実行可能なテスト手法の枠組み構築がテーマ。具体的には、USGのテスト要件、テストプログラムの潜在的な行政的枠組みの特性、テストプログラムの技術基盤となるテストスイートの潜在的ソース、および、それらプログラムを支援するサービスを実行、提供する潜在的テストプロバイダーなどについて議論する」
このIPv6テスト会議は、「NIST特別刊行物500-267、合衆国政府におけるIPv6向けプロファイル--バージョン1.0」("NIST Special Publication 500-267, A Profile for IPv6 in the US Government - Version 1.0")の発表(およびコメント期間)に続いて、NISTが早くも予定している次の活動だ。「IPv6対応」が何を意味するのか、USG内での定義について草案のアプローチと概要をまとめたこのプロファイルに対しては、2月の発表後に500件を超すコメントがNISTに寄せられた。重要性でIPv6のプロファイルに引けを取らないのが、IPv6のテスト戦略だ。これに関して、USGは次のような疑問を解決していかなければならない。
- 相互運用性テストに加えて、コンフォーマンス・テストも実施する必要はあるか?
- テストスイートの開発と管理は誰が行なうのか?
- テストは誰が実施するのか?
- 特定の政府機関がテストを管理すべきか、あるいは業界の自主管理に委ねるべきか?
- コンフォーマンス・テストをどのように調達に結びつけるか?
NISTのプロファイル/テスト活動が、今後USG全体でどの程度必要とされるようになるかは定かでない。しかしNISTが、他の政府機関だけでなく業界にも、USG内での「IPv6対応」に向けた開発/テストプロセスに関与する機会を提供していることは注目に値する。IPベースのシステムを扱うすべてのベンダーやサービスプロバイダー、インテグレーターは、将来USGのITシステムにおいて重要な役割を得られるよう、これらの活動を注意深く見守り、支援していくべきである。
「ニュー・ニュー・インターネット・カンファレンス&トレーニング、IPv6の構築と安全性確保を成功に導くために」(The New New Internet Conference & Training, Success in Building and Securing IPv6)
2007年5月9〜10日。ExecutiveBiz、SI InternationalおよびSynExiの企画による、トレーニングとカンファレンスを組み合わせたIPv6イベント。SynExiが手がける5月9日のトレーニングクラスでは、業界から複数の専門家を迎え、USGの各機関や業界がIPv6を理解する上で重要なIPv6関連トピックスを幅広く取り上げる。9日のランチでは、米復員軍人省および最高情報責任者(CIO)評議会IPv6トレーニング・サブワーキング・グループの共同議長Susan Hotzler氏が、USGにおけるIPv6トレーニング計画について語る。Hotzler氏は、復員軍人省のIPv6トレーニング計画作成において指導的役割を果たした人物で、先ごろ、CIO評議会IPv6トレーニング・サブワーキング・グループの共同議長に指名された。
翌5月10日のカンファレンスでは、政府/業界の複数のIPv6専門家を基調講演や特別講演に迎える。米国家情報長官室のCIOオフィスからも基調講演者が招かれ、政府情報機関におけるIPv6の最新動向について語る予定だ。パネルディスカッションには、CIO評議会IPv6ワーキンググループのメンバーも多数参加して、USGにおけるIPv6について議論を交わす。2日間にわたる同イベントは、USGにおけるIPv6の最新情報を収集し、多くの関係者に会い、IPv6全般について理解を深めるための有意義な機会となるだろう。
「GSAエキスポのIPv6パネルディスカッション」(GSA Expo IPv6 Panel)
米共通役務庁(GSA)は、5月中旬にフロリダ州オーランドでGSAエキスポを開催する。GSAエキスポはGSAが毎年開いている大規模なイベントで、出展ブースのスペースは例年すぐに売り切れてしまう。GSAは先ごろ、通信事業者を対象とした数十億ドル規模の調達契約「Networx」の契約業者第1弾を発表した。FTSに代わる同契約の下での発注業務には、IPv6対応関連のものも含まれる。IPv6が重要性を増し、その最初の大きな節目(2008年6月)が間近に迫るなかで開催される今年のエキスポで、GSAはIPv6をテーマとしたパネルディスカッションを予定している(2007年5月15日)。パネルには、GSAその他の政府機関および業界からIPv6の専門家が顔を揃える。
今回のまとめ
5月はイベントが目白押しなので、来月どれについて書くか選ぶのが大変そうだ。
では来月まで、よい移行を……。
この記事は提携サイト「go6.net」とから提供されものをIPv6Styleが独自に翻訳したものです。


