Windows VistaとIPv6でライフハック ~日常をちょっと便利にする仕事術 第4回

Windows VistaとIPv6でライフハック ~日常をちょっと便利にする仕事術 第4回

いつでもどこでもミーティングを始めよう

Windows ミーティングスペースを使おう

 VistaとIPv6を組み合わせて使うことのメリットは、インターネットにおいてだけではない。仕事をする上で、特に会議や打合せでVistaを導入するとすぐに役に立つアプリケーションがある。それがWindows ミーティングスペースだ。パソコンを単なるメモや辞書代わり使うだけでなく、ミーティング自体を効率的に行なうことができるツールだ。

ミーティングの問題って?

 社内の会議で、PCを使ってプレゼンテーション資料をプロジェクタで映して説明したり、その資料をもとにみんなで議論しながら、修正を加えていったりということは、よくある会議のパターンだ。だけど、そのプレゼン資料への修正をみんなで行おうと思うと意外と面倒なことになる。

 このような社内会議の効率化を目指して提供されてきたツールとしてNetmeetingやWindows Messengerがあった。しかしこれらのツールは機能的には優れていたものの、実際にはなかなか使われていない。なぜなら、いずれのアプリケーションも通信をするためにインターネット上のサーバーにログインする必要があるからだ。

 ミーティングといっても、社内の同じチームだけで行なうものから、外部スタッフも参加するものや、社内外のいろんな人材を招いてのブレストといったものまで、いろんなパターンや形態がある。

 そんなときに困るのが、ネットワークの問題だ。今時のミーティングにはパソコンとネットワークが欠かせない。しかし、企業のセキュリティ対策の徹底が求められる昨今、いくら関係者とは言え、社内のネットワークに社外の人間のパソコンをつなぐのはセキュリティ上、好ましいことではない。

 そのために、わざわざハブとケーブルを用意して、そこで簡易LANを組んだりしたことがある人もいるだろう。だが、少人数とはいえIPアドレスをどう振るか考えたり、ファイル共有設定を変更したりと、LANを組むのは結構大変だ。

Vistaを使っていれば、こんなとき……

 だけど、ノートPCでWindows Vistaを使っているなら、こんなとき簡単だ。最近のノートPCならWi-Fiは標準搭載だ。そこで、無線によるアドホックネットワークを構築しよう。さらにIPv6を使えば、リンクローカルアドレスが自動設定されるのでIPアドレスに関しても悩む必要がなくなる。

 アドホックネットワークを利用するには、まずサーバーとなるPCの設定をする必要がある。無線LANのアクセスポイントと同じ役割だ。Vistaのコントロールパネルから、「ネットワークと共有センター」を開き、「接続またはネットワークのセットアップ」を選ぶとウィザードが立ち上がる。

 ネットワーク名(ESSID)を入力し、セキュリティ設定を選びパスフレーズを決める。このあたりの設定は無線LANステーションのセットアップとほとんど同じだ。このときに「このネットワークを保存します」にチェックをしなければこの設定は保存されず、すべてのユーザーがアドホックネットワークから切断した段階で、設定は消去される。

 すべての入力が終了すれば、アドホックネットワークが立ち上がる。

 他のパソコンから今度は、「ワイヤレスネットワークの選択」を選べば、その周囲で検出されたアクセスポイントの一覧が表示される。そこからネットワークを選択して、パスフレーズを入力すれば、接続が完了する。

ドメインもワークグループも関係なし

 接続する環境がそろえば、あとはアプリケーション同士が接続するだけだ。Windows ミーティングスペースでは仮想のミーティングスペースにそれぞれが接続(実際はそれぞれのマシンがメッシュ上にP2Pでつながっている)し、アプリケーションの共有やファイルの受け渡しが自然にできるようになるのだ。

 ここで非常に重要なのはマシン同士の接続はP2Pで行われるため、そのマシンがドメインに属していようが、ワークグループにあろうが関係ないということだ。さらに仮想ミーティングスペースという限られた範囲での情報共有のため、自分のマシンのフォルダごと公開するといったことも不要になるので、セキュリティ的に安心だ。

Windows ミーティングスペースの使い方

 では具体的にWindows ミーティングスペースの使い方を見てみよう。まずWindowsミーティングスペースを起動すると、初めての場合であればファイアウォールの警告とともにウィザードが起動する。指示に従って設定を行うと下記の画面になる。

 新しいミーティングの開始をクリックし、新しいミーティングスペースを作る。

 ここでパスワードを入力することで他人がこのミーティングスペースを利用することを防ぐことができる。さらにオプションをクリックすると、ワイヤレスでしか使えないがプライベートアドホックネットワークを構築して利用することもできる。

 作成後、同一LAN上の他のVistaでWindows ミーティングスペースを起動すると、下図のように、ミーティングスペースが追加されていることがわかるだろう。

 会議名をクリックし、先ほど設定したパスワードを入れるとミーティングスペースに参加することができる。いずれのマシンかでプログラムかデスクトップの共有をクリックすると、警告ダイアログの後に、現在実行中のアプリケーションの一覧が表示される。

 ここで共有したいアプリケーションを選ぶと、ほかの人のミーティンスペースの画面にその画面が表示される。操作を見ている人に要求することもできるので、代わりに操作してもらうこともできる。

 ファイルの共有は右下にある配布資料の追加に、必要なファイルをドラッグドロップすればいい。またそこにあるファイルを左側のエリアにドラッグドロップすると自動的にほかの参加者に見えるようになる。但しそのファイルはそれぞれのマシンにコピーされ、各自で修正が可能になるが、元のファイルは修正されないということに注意しなければならない。

 また他の参加者にメッセージを送ることもできる。右側の参加者をダブルクリックすると、メッセージ送信用ダイアログボックスが表示されるので、文字でもインク(グラフィック)でも送信できる。

更なるセキュリティが必要なら

 Windows ミーティングスペース同士の通信は暗号化されているため、内容の傍受は難しい。ただし会議作成・参加時に必要なパスフレーズはその場で口頭で教えることになり、聞かれると誰でも参加できてしまう。さらなるセキュリティが必要であれば、前回説明したIPsecを併用することもできる。事前共有キーを使う際はミーティングスペースのパスワード同様の問題があるが、定期的にミーティングを行なうメンバーならば、事前に複雑なキーを決めておくとか、IPsecのアドレスフィルタを活用してメンバーの端末のアドレスだけ接続を許可する等設定しておくことによって、更なるセキュリティ向上を図ることができる。

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